

最古の記録は奈良時代、
という歴史ある日本犬でありながら、
現代の日本ではめったにお目にかかれない犬種、狆。
ペキニーズに似た顔立ちをしつつペキニーズより足が長く、
パピヨンに似た柄をしつつパピヨンより鼻が短いその姿、
そのミックス犬と間違われたことは、
実は一度や二度ではありませんでした。
「パピペキ」とまるで早口言葉のような名前か、
「ペキヨン」とまるで昔のお薬のような名前で呼ばれると、
「なんか可愛いしそれでいいか」と思ってしまう父なのでした。
最近のドッグランは、事故防止のため
小型犬エリアと中・大型犬エリアに分かれていることが多いですが、
超小型犬であるピノさんは、
なぜかいつも中・大型犬エリアの方へ入ろうとするのでした。
もちろん抱っこで小型犬エリアへ強制連行されるのですが、
降ろされるや否や、
中・大型犬エリアとの境のフェンスにまっしぐら。
立ち上がって「こっちこっち」と大きなわんこを呼び、
頭だけで自分の体ほどもある子たちと、
フェンス越しに鼻ツンしないと気が済まないのでした。
母は「絶対自分のサイズわかってない」と思ってました。
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