
雪の多い地方で暮らしていたムク丸さん。
しかも庭が200坪以上あるお家に住んでいました。
生まれて初めて雪を見た時は大興奮し、
50㎝の積雪をものともせず
毎日大喜びで庭中を駆け回りました。
ムク丸さん、2回目の冬。
散歩の引っ張り癖に手こずっていたお父さんは、
ためしにムク丸さんのハーネスに子供用のソリを結び付けて
遊びに来ていた小学生の甥っ子を乗せてみたのです。
するとどうでしょう。
ムク丸さんはしっぽをブンブン振りながら、
実に上手にソリを引っ張って
庭を何周も走って見せたのです。
「これはいける」と確信したお父さんは、
本格的に犬ぞりの練習を始めることにしました。
ご近所に10年以上の経験者の飼い主さんがいて、
最初は道具を借りて基礎を教えてもらい、
その後練習会に参加したり実際にレースを見に行ったりしながら、
毎日のようにトレーニングしました。
そして冬の終わりの頃に開催された1頭引きのレースで
念願のデビューを果たしたのです。
結果は、12組中の2位。
デビュー戦としては上出来でした。
すっかり犬ぞりの魅力にハマったお父さん、
翌年はご近所さんのチームに入れてもらい多頭引きにも挑戦、
ムク丸さんはサブリーダーの役目を立派に果たしました。
さらにその次の年からはリーダー犬に昇格。
その後8歳で引退するまで、
ムク丸さんが入ったチームは必ず優勝したそうです。


